Cycle by myob 
では、錆染めや草木染めを通して
独自の世界観を表現するアーティスト
MISAKI USHIOZU さんとの
初コラボレーションを実現。

デザイナーのComiとは、
数年前からInstagramを通じて
お互いを認識。
Comiは以前から彼女の染色作品に注目していて、
SNSの投稿や掲載記事で
その感性や
制作スタイルに惹かれていた。
2人が、直に顔を合わせたのは、
数か月前の
アートギャラリーでの偶然。
MISAKIさんが働くアートギャラリーに
Comiが訪れた日の出来事。

最初は、お互いに気がつかなかったものの、
会話が進む中で
「えっ!」「まさか!」
と驚きつつお互いのことを認識。

自然と打ち解け、共鳴し、
今回のプロジェクトへと
つながったのです。
育児と仕事を両立しながら
自分らしい表現を貫き
力強く、
しなやかに生きる二人の女性 
MISAKI さんと Comi
偶然から生まれた必然のような特別な出会い。


今回のコラボレーションは
どこでも、いつでも、
自分らしく生きたい
あなたへのふたりからのエール






MISAKI
さんは幼少期から10年以上バレエ一筋。

怪我で思うように踊れなくなってからも、
無類の服好きのご両親の影響もあり
舞台・衣装デザインを学び、
自身のバレエレッスンウェアブランドを立ち上げ。

しかし、バレエに無理に繋がり続けることが
過去への執着なのではとの思いから一度離れることに。
コロナ禍の中、食への興味が深まり
東京の八百屋さんでアルバイトを開始。

破棄される野菜を譲り受ける機会が増え、
「これって染料になるのでは?」
と実験を始めたのが、草木染めとの出会い。

実験を突き詰めたい思いから山暮らしを即決。
現在は山梨・北杜(ほくと)市にて、
旦那さんと3歳の息子さんと暮らしながら、
自然と共にある創作活動を続けている、
草木染め, 錆染めアーティスト。

 

今回 Cycle by myob team は山梨まで足を運び、
日常生活では省かれる錆を使って
美しく、芸術的かつユニークに洋服を変身させる
錆染めを見させていただきました。




Q1
錆染とは?

錆びた鉄が静かに時間を重ねて生まれた色それを、布に移しとる染色の技法です。
鉄は消毒され、塩や植物由来の成分などを含んだ特別な液に浸され、じわじわと色を滲ませていきます。
布もまた、別のエキスを含ませることで、錆がやさしく、しっかりと染み込んでいくように整えられます。
錆染とは、鉄の錆と布との静かな対話。
濡れた布にそっと鉄を添え、時の流れとともにその痕跡が布へと移ろっていく。
その滲み、揺らぎ、そして偶然生まれるかたち。
繰り返し重ねることで、世界にひとつだけの風景のような柄が生まれます。



Q2 錆染めを始めたきっかけと、材料の鉄屑の入手方法について教えてください。

古物屋「where is fake」を営む友人から「錆で布を染めることはできるの?」と尋ねられたことがきっかけでした。もともと錆染めに興味があったこともあり、それを機に本格的に取り組むようになり、以降は独学で実験を重ねて技術を習得してきました。
使用する鉄屑は、家の周囲に落ちているものや、夫が拾ってきてくれたものを活用しています。

また、珍しいところでは、私のアルバイト先であるアートギャラリー「 GASBON METABOLISM 」を通じて、パフォーマンス集団「ANTIBODIES Collective」が舞台美術で使用した鉄屑を譲り受けることもありました。

こうした日常とアートが交差する場所から集めた素材を使って、作品作りを行っています。






Q3 作品のインスピレーション、制作の過程などについて教えてください。
また、植物染めを経て、なぜ錆染めに惹かれていったかもお聞かせください。

インスピレーションは、日々の暮らしの中から自然と受け取っています。
家のまわりに広がる山々の色の移り変わりや、空とのコントラスト、子どもが遊んだ後にできた土の模様や動物の足跡そうした何気ない風景に心を動かされることが多いです。
制作では、過去に行った染めの実験を通して手が覚えている感覚を頼りにしながら、布と染料の相性や、そのときに出したい雰囲気をなんとなく思い描いて進めています。
半分はイメージで、もう半分はその場の偶然や現象に委ねるような、まるでスパイスカレーを作るときのような感覚です。
錆染めに惹かれていったきっかけのひとつは、植物染料に比べて色落ちしにくいという特性にあります。

植物の色が少しずつ退いていく中で、錆の色がふわっと浮かび上がってくる。
その移ろいの中に生まれる色のリズムに、今はすっかり魅了されています。


また、錆は鉄や銅といった金属が時間をかけて
空気や水と反応し、
ゆっくりと変化していくもの。


やがては土へと還っていく、
まさに「再生の色」。

それはではなく
次へとつながる「循環」のプロセスであり

私の中で cycle のテーマとも自然に重なりました。


家族の死を経験したこともあり、「死とは何か?」を自分に問い続けるようになりました。
錆や植物と向き合う日々の中で、その問いに対して少しずつ、受け入れられる視野と耐性が育まれてきた気がしています。
錆は時間環境によって生まれる痕跡であり、
私には完全にコントロールできないもの。

その土地、その瞬間にしか現れない表情こそが、
錆染めの最大の魅力です。




Q4
制作活動の中で苦労されていること、
思い出深い作品について教えてください。

錆染めは一見穏やかな作業に見えるかもしれませんが、実はかなりの重労働です。
お湯の入った大きな鍋を運んだり、水を含んだ重たい布を何枚も絞ったりと、体力をかなり使います。
加えて、自然の影響も大きく、天候や気温に左右されることも多いです。
外作業が基本なので、寒い日や雨の日が続くとどうしてもモチベーションが下がってしまうことも。

さらに子どもが風邪を引いたりすると作業が中断され、納品の締切に追われることもあります。
こうしたリアルな悩みは日常茶飯事です(笑)。
そんな中で、特に印象に残っているのが真冬に制作した作品です。
山梨の冬はマイナス15度を下回ることもあり、その寒さのせいで布が凍ってしまい、錆染めが思うように進まないという壁にぶつかりました。

どうすればこの環境でもうまく染まるのか、
自分なりに実験と工夫を重ねました。
冬をなんとか乗り越え、春の訪れとともに完成した染め具合を見たときには、「春だ!」と心から感動したのを覚えています。
その作品は
ただきれいに染まったというだけでなく、
自分の中の成長や努力の証
として、今でもとても思い出深いものです。



MISAKIさんの思い出の作品がこちら





Q5
今回のコラボを通じて、どのような方に錆染めの洋服を届けたいですか?

色の移ろいや退色といった変化も含めて、素材がもつ有機的なリズムを楽しんでいただける方に届いたら嬉しいです。
時間とともに表情を変えていくその過程ごと、愛してくれるような方に寄り添えたらと思っています。

 

Q6 現在の日本のファッションやサステナビリティを、どのように感じてますか?

「サステナブル」という言葉が一人歩きしてしまっている印象を受けることがあります。
環境に配慮した染料や生地を使用していても、大量生産・大量廃棄の構造そのものが変わらなければ、本質的な解決にはならないのではないでしょうか。
むしろ「環境にいいから」と安心して消費が加速してしまうような場面も見受けられます。
こうしたジレンマは、子育ての中でもよく感じます。
たとえば環境に優しいからと木製のおもちゃを与えてみても、実際には子どもがあまり喜ばず、軽くてカラフルなプラスチックのおもちゃの方を好むことが多いんです。
結果的に、長く遊んでくれる、安全性も高い、という点ではプラスチックの方が実用的だったりもします。

このように、理想と現実のバランスについては日々考えさせられています。



Q7 Instagram@8msk_31)を拝見しブランド立ち上げ予定とのことですが、このブランドには、どのような想いやコンセプトが込められているのでしょうか

 まだどこにも公表していないのですが、ブランド名は
**NOW / HERE(ノーウェアー)**です。
この言葉は、ある本の中で出会いました。
nowhere(どこにもいない)」という言葉に
斜線「 / 」が入ることで、
now, here(今、ここにいる)」という全く別の意味が立ち上がってくる。

自分がどこにも存在していないような感覚になる時でも、

私は確かに、今ここにいる

という気づきを与えてくれる言葉でした。

父を亡くした経験も、この言葉への想いに深く関係しています。
父はもういないけれど、私は今ここにいて生きている。
草木染めも同じで、植物の命をいただき、その姿は消えても、色として、エネルギーとして残っていく──

また、今後は他のアーティストの方々とのコラボレーションも行っていきたいと考えており、
私はあくまでも植物の媒介者として、相手の魅力を引き立てる存在でありたい。
そんな意味でも、NOW / HEREという言葉がしっくりきています。

色が消えても、そこに命があったことは消えない。
その衣を纏った人が、たしかにここにいた
ということも──
夢と現実の狭間にあるような、そんな繊細で奥行きのある世界観を表現できるブランドにしていきたいと考えています。
現在は、ヴィンテージの衣類だけでなく、ベッドシーツやマルチカバーなど生活に寄り添うアイテムも含め、幅広く展開できるよう制作を進めているところです。


Q8 
これから、挑戦してみたいことを教えてください。

NOW / HEREのもう1つの裏テーマ?でもあるのですが、
私が染めた布には私の姿はありませんが
nowhere)、/
私の身体を使った身体表現
now,here
を布と交えてできたら全てが繋がるな〜
とか思ったり。。。です。


Q9  新しいことに挑戦しようとしている女性たちへ、メッセージをお願いします。

新しいこと、なんてそうそうないですよね。

なので新しいことしないと!
と思わずに
ただ好きなこととか。

たまたま出逢ったなにかだとか。
辿ってきた足跡。

自分のこれまでぜーんぶ線で繋いで編んで。
気づけばほーら、オリジナル!!




MISAKI
さん、
そばにいるだけで都会の喧騒を消し去る
穏やかな女性。

こだわりを持ち、時間と手間を惜しまない彼女の姿勢が、
そのまま、作品ひとつひとつに表現されている。

MISAKIさんと、自然と、
時が、創りあげた錆染め。

創作者の作品への思いと愛を
あなたの心とからだに届けたいComi

MISAKIさんと Cycle by myob の世界観が織りなす
コラボ商品は5点。

 

Written by : Eru Katayama


--- WORK IN MOTION ---

 


--- OUR COLLECTION ---







--- PRODUCT OVERVIEW ---


IRON RUST DYEING TEE
(M/L/XL)




IRON RUST-DYEING LONG SLEEVE TEE
-GRAYISH PURPLE-
(M/XL)


IRON RUST-DYEING LONG SLEEVE TEE
-GRAYISH BLUE-
(M/XL)



<KIDS>
IRON RUST-DYEING TEE
(90/110/130/150)


<KIDS>
IRON RUST-DYEING LONG SLEEVE TEE
(110/130/150)


こちらの商品は予約販売商品となっております。

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